2月16日~できる人ができる支援を…
うららかな日和に春の動きを感じます。
さて、二月六日にトルコとシリアで発生した大地震では、亡くなった方が四万三千人以上と伝えられ、その数はまだ増えつつあります。
またこの地震で被災した子どもたちは七百万人以上と言われ、親兄弟や家を失った子どもたちも多く、路上や学校、バスターミナルや橋の下で寝泊まりしていて、気温が氷点下まで下がり、厳しい天候にさらされていると伝えられます。喫緊の支援が求められています。
被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
宗教学者のひろさちやさんが、昔インドを旅して出会った出来事を本に書いておられました。
ひろさんが道に迷って、インド人に道をたずねたそうです。
すると、その目的地はとてもわかりにくいところだったようで、そのインド人は親切に目的地まで連れて行ってくれたそうです。
約四十分ほどかかったそうで、インド人にとっては往復で九十分かかりました。 ひろさんはその親切がとても嬉しくて、少しばかりのお金をお礼として渡そうとしましたが、彼は受け取りません。
そして、彼はこう言ったそうです。
「私はあなたに親切にしました。この次、あなたは誰かに親切にしてあげてほしい。それが私に対するお礼となります」
ひろさんは、その言葉を聞いて涙が出るほど嬉しかったと述べておられ、これが施しの心であると書いておられます。
日本も阪神淡路大震災や東日本大震災で世界中から、たくさんの親切をいただきました。鹿児島も平成五年の八・六水害ではたくさんの親切をいただきました。
できる人が、できる支援を、トルコやシリアの方々へさせていただきましょう。
2023年02月18日【422】