10月1日~感じ方受け止め方によって…
お彼岸も終わり、日増しに秋の気配が深まってきました。
日中はまだ汗ばむ日もあるのですが、朝夕は肌寒い日も多く、夜休むときは一枚布団を増やした方もあるのではないでしょうか。
人々の表情もそれぞれです。
「毎日とても過ごしやすくなりましたね」とおっしゃる方もおられます。逆に朝夕の寒暖の差に体調を崩す方もおられ、病床にある方の中には亡くなられる方もおられます。
また、普段健康な方でも鼻をずるずるさせて、「この時期の風邪はなかなか治りません」とおっしゃる方もおられます。
暑い夏が去って過ごしやすい秋の到来とは言えども、人の感じ方や受け止め方によってさまざまな状況があり、一面だけをとらえて評価は出来ません。
このことは季節だけではなく、私たち人間も同様のことが言えます。
誰でもよい点があれば悪い点もあります。そして相手の受け止め方によって評価は分かれます。
周囲の誰にでも愛想がよくお付き合いが出来る人を、ある人はわけへだてのない優しい人だと言い、別の人は八方美人だと評価します。
いつも歯に衣着せぬ物言いで意見する人を、ある人は不躾な人だと言い、別の人は真正直な人だと評価します。
また自分の意見や思いに添った人であればよい評価をしますし、嫌いな人に対しては悪い評価をしてしまいます。
私たち人間の眼や心は、人や物事を正しく見て正しく判断することがなかなか出来ない難しい生き物ですが、しかし人間として生きていく以上、お互いよりよい人間関係を築き、身近なところから和やかな世界をめざすべきでありましょう。
それには、自らの狭い心に縛られることのない広い心、お互いが認め合い敬い合うことの出来る豊かな心をいただくことが大切です。
仏教は、それは仏さまのお話を聞く生活に恵まれると教えます。どうぞ、仏さまの教えをお聞きください。
2014年10月02日【225】