12月1日~お陰さまがアタリマエの行為に…
いよいよ今年も最後の月となりました。
さて、サッカーワールドカップ・カタール大会では、日本は強豪ドイツに逆転勝ち。続くコスタリカ戦では敗れましたが、最後まで精いっぱい頑張ってほしいと思います。
一方スタンドでは、日本人サポーターの試合後のゴミ拾いの行為が、海外から称賛を浴びています。そして、試合後にゴミを拾う日本人の姿を見て、モロッコやサウジアラビア、イランやフランスのサポーターたちもゴミ拾いを始めたという報道もあり、日本人の素晴らしい行為がスタンドでも広がっていることをうれしく思います。
ゴミ拾いをする日本人へのインタビューがテレビで放映されていましたが、そこでまた、一つ話題になっているのが「アタリマエ」という言葉です。
「教室やトイレ、運動場を自分たちが使った時は、最後にきれいに掃除するように、僕たちは教えられてきましたから、アタリマエのことです」と若い青年が話していましたが、ふり返れば、私たちも年配者も同じように育てられてきましたし、剣道の稽古をした道場も、いつも練習後は掃除をしていたことを思い出しました。
日本人が自分たちが使った場所を、最後にアタリマエにお掃除ができるのは、その背景にはお陰さまの教えがあるように思います。
お陰さまの「陰」とは、私を支える多くのはたらきのことで、私は決して自分一人で生きているのではなく、目には見えない多くの人とのご縁や、物のお陰によって、今日一日を支えられ生かされていることへの感謝の言葉です。
そのお陰さまの心が具わっているからこそ、自然に、アタリマエのこととして、感謝のゴミ拾いが始まったのではないかと思います。
ワールドカップでは、世界中のサッカー選手が感動のプレーを見せてくれることでしょう。と同時に、スタンドでは、アタリマエの素晴らしい感謝の行為が続くことでありましょう。
2022年11月29日【417】